乳幼児の子育てに必読の書『子どもへのまなざし』を読んで

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子育て

こんにちは、henrockと申します。

心と身体とお金を大事に日々過ごしている30代1児のパパリーマンです。

妻の出産に伴い半年間の育児休職を取得し、初めての子育てに悩みながら

気づけばもうすぐ2か月が経とうとしています。

出産・育児休職開始1ヶ月間で行ったことをまとめました

 

子育てに悩んでいると、つい

「子育て便利グッズ」とか、

「夜泣き防止 おすすめ方法」とか

検索してしまったりしませんか?

私はがっつり検索しています(泣) 何度も何度も・・・。

それはそれで解決策になるかもしれませんが、

「きっと、これからも何か悩むたびに、同じような検索を繰り返すんだろう」ということにも薄々気づいていたりします。

はてさて、解決策だけを求めていいものなのでしょうか。

 

そもそもの、子育てに対する向き合い方や心構えが足りていないんじゃないか。

もっと言うと、赤ちゃんの目線になって考えてみたり、

赤ちゃんが本当に欲しているのは何なのかを、学んでみたほうがいいんじゃないか。

そう感じることってありませんか?

 

そう感じた私が、この本を手に取って、「この本に出会えてよかった」と心から思えたので、

乳幼児期の子育てに必読の書だと感じ、子育てに悩まれている方や、これから出産される方にぜひ読んでいただきたいと思い、ここで記事にしました。

 

『子どもへのまなざし』という本です。(クリックでAmazonの商品ページに移動します)

乳幼児の子育てに必読の書『子どもへのまなざし』

『子どもへのまなざし』は、児童精神科医の佐々木正美先生によって書かれた本です。佐々木先生は2017年にお亡くなりになられていますが、書かれた本は今も多くの子育て世代に読まれ続けています。

子育てに悩まれている方にぜひおすすめしたい本ですが、

特に、こういった考えを持っておられる方、

「放っておいても子どもは育つから大丈夫」

「飽きるまで泣き続けたら、おとなしくなるからそれでいい」

「小さいときからあえて我慢させることで、忍耐強くなっていくんだ」

このように思っていらっしゃる方にこそ、読んでいただきたい本です。

 

私は、ある日の深夜未明に、生後1か月の子どもの連日の夜泣きに疲労が溜まり、思わず投げ出してしまいそうな衝動に駆られる瞬間がありました。そんな、心が折れかかっているときにこの本を読み、ハッと我に返ったのです。

「自分は今、この子のこれからの人生に大きな影響を及ぼしかねないことをしている」、と。

その後、私は妻が深夜に授乳をしている間に、毎日この本を少しずつ読み進めていきました。

ページをめくるたびに、乳幼児期の子育ての大事さを優しく諭されていった私は、

泣きわめく我が子に対する向き合い方、心の持ち様が、自分の中で変わっていくのを感じました。

そして、「これは他に子育てに悩んでいる方がいたら、参考になることが多いのではないか」と思ったのです。

 

『子どもへのまなざし』を読み終えた中で、

特に重要と感じたポイントを、感想も交えてこれからご紹介していきます。

子育ては建物の工事と同じで、土台作り(=乳幼児期)が最も重要

乳幼児期は、人間の基礎が作られる大切な時期になります。

建物の工事に例えると、土台作りにあたりますね。

ウワモノの建築物がいくら立派で、設備や調度品がいくらオシャレでも、

土台がしっかりしていないと、一気に崩れる危険性が高まるわけです。

例えると、建築物は小学校や中学校、高校、大学と進むにつれて作られていき、

設備や調度品は、習い事だったり、資格の取得や語学留学などがそれに当たるかもしれません。

でも、そういったものは、大人になってからいくらでもやり直しが効くということです。

言い換えれば、乳幼児期の子育ては、やり直すのが難しいということになります。

大人になっても大学に通ったり、資格やスキルはいくらだって身に付けられますが、

大人になって保育園に通うことはできないですね。

やり直しが効かない。

 

もし、やり直そうとすると、それは大変な労力と時間がかかることになります。

例えば、幼児期の記憶にさかのぼって向き合ったり、過去のトラウマを癒そうとする場合、

様々な心理カウンセリングの手法を使ってそれが可能にはなりますが、

効果を得るには、そしてそれらを克服するには、本人の努力や時間、お金など、多くの労力が伴います。

 

乳幼児期にいかにしっかりした土台を作るかが重要となってくるわけですね。

 

では、土台作りとは具体的にどういったことを指すのでしょうか?

この本から私が感じた要点は以下の2点です。

 

要点1 子どもの存在自体を受け入れ、全面的に愛すること

要点2 子どもの要求は、すべて満たそうとすること

 

一つずつ見ていきます。

 

要点1 子どもの存在自体を受け入れ、全面的に愛すること

子どもの存在自体を受け入れ、全面的に愛すること。それは当たり前のことと感じるかもしれません。

だって、親が求めているからこそ、子どもが生まれてきたのですから、愛するに決まっている。

そうかもしれませんが、では、愛するってどういうことなのでしょうか。

存在自体を受け入れて、全面的に愛するということです。

この対比は、「条件付きの愛情」ということになります。

「~が出来たからえらいね」。これは条件付きの愛情になります。

言い換えると、「~できないのはダメ」と否定しているのと同じだからですね。

少し極端かもしれませんが、条件付きの愛情というのは、子どもにとっては恐怖につながるかもしれません。

「~できなかったら、ママに愛してもらえない」からです。

 

条件付きの愛情ではなく、全面的に愛することが出来れば、子どもは親から常に承認されていることになり、

安心感を得られます。それは親に対する信頼感が強くなることにつながります。

そうすると、親以外の身近な人たちも信頼するようになるというのです。

人を信じ、子どもが自分自身を信じる、自信につながるということですね。

 

では、全面的に愛するとは、どういうことなのでしょうか?

 

要点2 子どもの要求は、すべて満たそうとすること

子どもの要求に対して全て100%満たすことは不可能でしょう。

でも、すべてを「満たそうとする」、そういう姿勢は常に持っておくのが良いということです。

乳児期の赤ちゃんは泣くことしかできないですが、要求はシンプルです。

おっぱいか、オムツ替えか、抱っこがメインになります。

基本的にシンプルですからやることは決まっているというわけです。

その乳児期のうちから、やるべきことをきちんと満たしてあげることで、

「満たされている、自分は大事にされている、愛されているんだ」ということを感じ取っていくわけですね。

 

子どもは成長するにしたがって、求めることが複雑になっていきます。

それが満たされない状態で大きくなっていくと、要求はどんどんエスカレートしていくようです。

その極端な結末が、報道されているような事件にもつながっていくと考えられます。

著者によれば、子どもの要求をすべて満たすことは、過保護や過干渉ではないと仰っています。

過保護や過干渉というのは、「子どもが求めていないことを親が満たしてあげようとする状態」です。

ですので、「子どもが求めていることに応じて満たしてあげる状態」は、過保護や過干渉ではないのですね。

求めていることが満たされたことで、子どもは満足し、親への信頼が増し、それ以上のことは求めないというのが作者の考えです。

 

中でも、「赤ちゃんが泣いているときに親がどう対応するか」という話には、大きな影響があると感じました。

赤ちゃんが泣いているとき、親はどう対応するか?

赤ちゃんが泣いているとき、親がそのまま放っておくとどうなるでしょうか。

赤ちゃんは泣き叫び続けますが、そのうち諦めて泣かなくなるそうです。

その泣かなくなるというのは、我慢強くなるとか忍耐強くなっているのではなく、むしろ逆なのだそうです。

「自分には価値が無いんだ」と、自信を失い、親を信じられなくなるのだそうです。

それは、大変不幸なことですね。

 

赤ちゃんは泣くことしかできませんから、泣くことは努力です。必死で泣くんですね。

自分が必死になって泣き叫んだことで要求が満たされるということは、

努力した結果、要求が叶ったということです。努力すれば叶うということを感じ取るんだそうです。

その結果、先に述べたように親への信頼が増し、自分に自信が付くということにつながりますね。

赤ちゃんの頃から要求を満たしてあげることがどれだけ大事かが、よく感じ取れる話です。

 

上記のように要点を挙げてみましたが、言うは易し、行うは難しで、

なかなか実践していくのは難しいでしょう。

その一つの原因と考えられるのは、現代という世の中に原因があると、この本では指摘されています。

 

現代は、親が「がまん」出来なくなってきている

どんどん便利になっていく世の中に暮らす私たちですが、

生活が便利になるにつれて、世の中のサービスやモノに対して、だんだんガマンが出来なくなってくるのが人間の性です。

私にも思い当たるフシがたくさんあります。

自分の欲望がコントロール出来なくなっているんですよね。

すぐ欲しい、すぐやりたい、すぐ見たい、すぐ行きたい、すぐ食べたい。なんでもすぐに求めています。

それを、子どもにまで求めてしまう。子どもに対しては、「待つ」姿勢が大事なのに。

今の世の中の仕組み上、子育てがしづらくなっているのでしょう。

 

それに加えて、インターネット、とりわけSNSによって、

他人の人生の一端に、無数に、簡単にアクセスできるようになりました。

SNSを覗けば、自分のやりたいことを自由にやっている人が沢山見つかります。

それを横目に見ながら、自分にもやりたいことが沢山ある。でも、それが出来ない。

でも、何とかして自分のやりたいことをやろうとする。

現代は、「自分がやりたいことを個性的に実現できる生き方に価値がある」という風潮があります。

ネットで調べれば、色んな手段が見つかります。

そうやってコントロールして、親が自分自身の望むことを生活の中心にすればするだけ、

子どもはスポイルされると、この本では指摘されています。

スポイルされた分を、どこかで補わなければ、子どもはゆがんだまま大きくなっていくことになります。

それは借金のように、利子がたまっていき、あとでそのツケを払うことになるということです。

 

昔は無数の他人の人生にアクセスする手段もなかったですから、比較することもなかった。

「自分なりの生き方」に対するギャップから来るストレスを、感じにくかったのかもしれません。

豊かで暮らしやすい世の中になったはずですが、どちらが幸せなんでしょうね。

 

ここでのポイントは、「どれだけ子どもに対して自分の人生を捧げられるか」ということと、

「どれだけそれを自分の人生の楽しみに出来るか」、ということだと思います。

私にとっては、これから子育てに悩んでいく中で、何度も振り返ることになる基本的な姿勢になりそうです。

 

まとめ 子どもの希望にこたえることに喜びを感じる親でありたい

ここにご紹介した話は、ほんの一部のエッセンスに過ぎず、

他にも興味深い話がたくさん詰まっている本でした。

そして、この本の最後は、こう締め括られています。

「お母さんやお父さんにお願いしたいことは、子どもの笑顔や喜ぶ姿に、ご自身が喜べるご両親であってほしいということです。親の希望どおりのことを、子どもがしてくれることに喜びを感じるのではなく、子どもの希望にこたえられることに、幸福を感じられる親であってほしいということです。」

「人間の本当の幸福は、相手の幸せのために自分が生かされていることが、感じられるときに味わえるものです。このことは本当に本当です。自分の幸せばかり追求することによって得られる幸せなど、本当の幸福ではけっして、ないのですから」

 

1998年に出版されていますが、子育てにおける不変の事実を述べている名著だと思います。

ぜひ子育ての合間に、読んでみることをオススメいたします。

感想やご意見などございましたら、ブログやツイッターまでご連絡いただけたら嬉しく思います。

 

最後までお読みくださり、どうもありがとうございました。