【後編・まとめ】上から目線で振り返る、2019年に出会った邦楽TOP10

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CDレビュー

さて、育児の合間の気晴らしにと書きなぐってきた、「2019年に出会った邦楽TOP10」ですが、

ここから上位5作品を挙げていきたいと思います。

※No.6~No.10の作品については前回の記事で挙げさせていただきました。

【前編】上から目線で振り返る、2019年に出会った邦楽TOP10

なお、ほぼ今年発売された新譜からピックアップしていますが、中には過去の作品も含まれておりますのでご了承ください。(あくまで今年出会った音楽という条件で選んでいます)

No.5 三浦大知 「COLORLESS」(配信限定 2019年)

三浦大知は今年発売した作品は「片隅」という曲だけでしたが、11月に急遽配信された新曲「COLORLESS」が話題になりましたね。

静と動を織り交ぜた激しいダンスとシリアスな曲調、爆発力のある歌声、まさに三浦大知の真骨頂ともいうべき楽曲です。「片隅」で心の片隅で感じていたコレジャナイ感を見事に(?)払拭し、「そうそう、こういうのを待ってたんだよ!」と全国の大知ファン(通称だいちゃー)からの熱い歓声が聞こえてきそうな、そんな楽曲ですね。

この曲は今年行われたアリーナツアー「COLORLESS」でライブ初っ端1曲目にぶち込まれて観客が総勢棒立ち地蔵状態にさせられた、その異次元のパフォーマンスにまさに圧倒された印象が強いです。

三浦大知 COLORLESSツアー@2019.9.21 幕張メッセ公演 セットリストと感想

そして配信日の翌日に放映されたFNS歌謡祭でこの曲をライブパフォーマンスするという、これまた大知ファン感涙の演出も見事なものでした。

常に新しい世界を提示させ、ワクワク、楽しませようとしてくれる大知は、本物のエンターテイナーだと思いますし、きっとこれからもその姿勢は崩れることがないのでしょう。

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No.4 GRAPEVINE 「Era」(『ALL THE LIGHT』収録 2019年)

GRAPEVINEの新作『ALL THE LIGHT』は、ここ数年の作品と比べてもかなり「開けた」印象の作品となりました。老成された世界観に、若々しさがプラスされたような。音作りやミックスの影響もあるのかもしれませんが、そういう意味ではライトリスナーにとっても比較的聴きやすい作品かもしれません。

GRAPEVINEの新作「ALL THE LIGHT」レビュー

この作品はアルバムタイトルにもある通り「光」にスポットを当てた作品で、とりわけ「すべてのありふれた光」という曲に込められたメッセージが強い印象ではありますが、私個人的には「Era」の演奏からにじみ出る空気感に、優しく降り注ぐような、おだやかな光を感じました。特に、サビよりもむしろイントロの演奏やテンポ、歌い出し、Aメロにグッときたりするのです。ずっと聴き続けられる曲って、こういう曲だったりしますよね。

今年は「ALL THE LIGHT」ツアーファイナルと、秋に行われた「FALL Tour」にも足を運ぶことができ、熟成されたバインサウンドを2回も堪能することが出来て幸せでした。

GRAPEVINE Tour2019ツアーファイナル @Zepp Divercity Tokyoの感想

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子どもが生まれたばかりなので、しばらくライブに行くことは難しいですが、来年もバインの活動を楽しみにしています。

Era
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No.3 折坂悠太 「さびしさ」(『平成』収録 2018年)

折坂悠太という名前を昨年あたりからちらほら目にすることもあり、今年に入ってようやく曲を聴きました。平成が終わった後に聴く、『平成』というアルバム。

彼のどこか独特の発声法が妙に後を引くというか、気づいたらまた聴きたくなるんですよね。こういうタイプの歌手に出会うと、彼の歌声であればどんな曲でも聴いてしまえそうになります。私にとっては井上陽水がそんな存在なのですが、折坂悠太という歌手もそんな存在になっていく気がします。

『平成』を聴いてからすぐに、過去のアルバムを買い集めました。『あけぼの』『たむけ』『ざわめき』。どの作品もクセのあるメロディーと歌いまわしに魅了されましたが、『平成』が従来の作品と異なるのは、よりバックバンドの演奏が全面に出ている点です。従来の弾き語りや音数の少ない演奏も魅力的でしたが、このアルバムはバックの演奏技術によって折坂悠太の曲世界をより重厚に拡げてくれています。一筋縄ではいかない、バラエティに富んだ聴きごたえ満点のアルバムです。

私にとっては、今年初めて知ったアーティストとして、折坂悠太を一番に推したいと思います。これからの活躍も楽しみです。

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No.2 Suchmos 「Indigo Blues」(『THE ANYMAL』収録 2019年)

Suchmosが今年出した新作『THE ANYMAL』は、大名盤でしたね。

『THE KIDS』、『THE ASHTRAY』でのシティーポップな曲群もSuchmosの大きな魅力の一つでしょうが、個人的にピンときたのは、というかビンビンきたのは、こちらの『THE ANYMAL』です。

アナログで土臭いサウンドが全面に出た、今までのSuchmosとは違う、また今のデジタル隆盛の音楽シーンで誰も鳴らしていない音楽にすら聴こえます。デビューアルバムの『The Bay』以来の興奮、いやそれ以上かもしれません。私は『THE KIDS』を聴いてからその後の展開を想定してしばらくSuchmosの作品から遠ざかっていたので、この作品を手に取るのが遅くなったことを後悔するほどの出来栄えでした。

「Stay tune」のイメージのままこの作品を聴くと取っつきにくいかもしれませんが、「ROLL CALL」はその中でも今までの路線に一番近く、聴きやすいかもしれません。「ROLL CALL」も好きですが私としては「Indigo Blues」を推したいところです。この曲、12分弱もあるのですが、長尺と感じさせないほどの展開に富んだ曲調と演奏技術で魅了してくれます。特に中盤の延々と続くテーマには鳥肌が立ちました。ライブで聴いたら雄叫びを上げたくなるでしょうね。

興行に捉われずに自分たちが今奏でたい音楽を詰め込む、そういった強い意志と自由な発想が織り込まれた、Suchmosの金字塔だと思います。

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No.1 フジファブリック 「東京」(『F』収録 2019年)

最後に、フジファブリックです。

私はフジファブリックといえばやはり「ボーカル・志村正彦」の印象が根強く残っており、2009年に志村氏が急逝して以降、フジファブリックの楽曲を耳にする機会はほとんどありませんでした。

それから約10年の歳月が流れ、今年2019年でフジファブリックはデビュー15周年を迎えました。様々なメディアがこの節目に合わせてフジファブリックというバンドを祝福も込めて再評価する動きとなり、その一つとして、音楽番組「バズリズム」で今年1月に放映された回で、私は現体制のフジファブリックを初めて知ることとなったのでした。

このとき披露された楽曲「破顔」での眩く突き抜けるような演奏が強く印象に残ったのと、「若者のすべて」を歌唱する山内氏の歌い回しから、故・志村氏の想いをそのまま受け継いでいるかのように響いてきたことから、ちょうどタイミングよくリリースされていたニューアルバム『F』に手を伸ばすこととなったのでした。

フジファブリックの新作「F」レビュー

そして私は直後に、フジファブリックと縁の無かったこの10年間を悔やみ、追いかけるようにして過去作品を片っ端から聴きほじりまくったのでした。結果的には、私にとってはフジファブリックというバンドとしっかり向き合えたのはこのタイミングがベストだったんだと思います。まさかこんなにもフジファブリックの奏でる楽曲たちが今の私に響いてくるとは思いもしませんでした。

過去作品はインディーズ作品も含めてほとんどすべて堪能し、志村氏の残した楽曲はもちろん、残った3人で作り上げた楽曲も素晴らしいものが沢山あることを知りました。その中では個人的には2014年にリリースされた『LIFE』というアルバムが完成度が高くとても好きなのですが、この『F』での楽曲の振れ幅と遊び心あふれるアレンジ、耳に残る美しいメロディーライン、そして15周年を駆け抜けてきた絆を強く感じさせる仕上がりには、私のようなにわかファンにも突き刺さるものがありました。今にして魅力的なバンドに出逢えたことに感謝したいと思います。

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まとめ:個人的2019年に出会った邦楽 TOP10

以下、アーティスト 「曲名」(収録作品)の順に記載。

10. サカナクション「忘れられないの」(『834.194』収録 2019年)
9. 中村佳穂「GUM」(『AINOU』収録 2018年)
8. Nulbarich「Super Sonic」(『Blank Envelope』収録 2019年)
7. Anly「Venus」(『LOOP』収録 2018年)
6. iri「Shade」(『Shade』 収録 2019年)
5. 三浦大知「COLORLESS」(配信限定 2019年)
4. GRAPEVINE「Era」(『ALL THE LIGHT』収録 2019年)
3. 折坂悠太「さびしさ」(『平成』収録 2018年)
2. Suchmos「Indigo Blues」(『THE ANYMAL』収録 2019年)
1. フジファブリック「東京」(『F』収録 2019年)

 

というわけで、来年も良い音楽に巡り会えることを楽しみにしています。

 

最後までお読みくださり、どうもありがとうございました。

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さ、育児がんばろうっ、と。