今回は、病気と長い間向き合ってきた妻の話です。
妻は、過去に線維筋痛症、間質性膀胱炎という病気と診断され、今まで病と向き合ってきました。
その中で、周りの人からの言葉や態度に悩むことも多く、後に双極性障害Ⅱ型という精神的な病気も併発することになるなど、とても苦しんできました。
病気の痛みだけではなく、周りからのストレスによって精神的な症状も引き起こすことになるのはとても辛いことです。
今回はタイトルの通り「周りの人からの病気に対する無理解との付き合い方」について、
妻がこれまでに経験してきたことをもとにまとめました。
痛みやストレスで辛いと感じている方に、少しでも参考になれば幸いです。
妻より
周りの人からの病気に対する無理解があったことを、信頼している人に打ち明けたとき、
「あなたは悪くないよ」
「それはつらいね」
といった言葉で自分の気持ちを受け止めてもらうことで、
周りの人からの無理解を自分の中で消化できて人間関係がスムーズになる場合もあると思いますが、
そうならないことも多いと思います。
「じゃあ無理解な人と、どう付き合っていけばいいのか?」
と悩むこともたくさんありました。
そこで、私の今までの経験をもとに、周りの人との付き合い方をまとめてみました。
心が辛い方に、少しでも参考になってもらえれば幸いです。
相手に悪気が無いからといって、ムリして相手を許さなくていい
周りは理解ある人ばかりではないので、
「それぐらいで休んでみっともない」
と、その人の考える休む基準と違うから責められたり、
「私はこれを飲んだらよくなったからあなたもそれをしたらいいわ」
と勧められたり(ひどい場合は押しつけや押し売り)、
「食べないから病気になるのよ」
と、病気の原因を勝手に特定されたり色々言われることもあると思います。
私も散々言われ、そのときは愛想笑いでごまかそうとしていましたが、内心はボロボロに傷ついてきました。
相手に悪気がないというのもわかるので、余計に苦しかったです。
でもこれらを言ってくる人は病気のことは知らない初心者で、知識も経験も自分の方が上です。
例え同じ病気の経験者だったとしても、治すのは私の体だからそもそも違うのです。
相手の言うとおりにして悪化したところで責任は取ってくれない。まったくの無責任な発言です。
私の体の治療だから、相手の言うことを聞かなくてもいいし、
無理に許そうとするのも辛いですが、「許さない…」
失礼かもしれませんが、相手の発言を「音」ととらえて、
周りの人に自分の状況や要望を伝える
周りの人に自分の状況を理解してもらうためには、自分が話したい範囲で、自分の状況や要望を伝えることも必要なことだと思います。
相手は、風邪のように「病院に行って薬をもらって飲めば治る」と思って、あれやこれやと言ってくる場合もありますからね。
たまたま元気なときに、「もう治ったから大丈夫でしょ」と色々要求されないための予防線でもあるのかなと思います。
たとえば、
「休んでばかりでみっともない」
と言ってくる人には、
「無理をすると後々もっとひどくなるので、予防のための休養ですので理解してもらえるとありがたいです」
とか、
病気の原因の特定や自分が良いと思っている方法を押し付けてくる人には、
「病気の治療は信頼している医師と取り組んでいるので、そっとしておいてもらえると嬉しいです」
といったように伝えるのが有効なのかなと思います。
自分の病名は、ムリに相手に伝えなくていい
「じゃあどんな病気なの?」
「体調が悪いっていうけど、何て病名なの?」
と聞いてくる人も居ると思います。
あまり親しくない人が私の体調不良を聞きつけて、久々に会ったときに開口一番に聞かれることもありました。
言ったところで
「エ、知らないなぁ。。。(沈黙)」
「へぇ、そうなんだ。。。(沈黙)」
とか、
あんまり打ち明けたくないことを打ち明けたのに、それで終わってしまうと、それって「言い損」に感じてしまいます。。。
特に私の場合は間質性膀胱炎という病名だったので、それを伝えると、
「それって普通の膀胱炎だよね?」
と言われてしまい、
「いやいや、普通の膀胱炎は急性で発症するものなんだけれど間質性膀胱炎はそれとは違ってね・・・」
と、話したくない解説まで加えなくてはならなくなります。徒労感を感じてしまいます。。。
また、人によっては、
「その病気はどんな人がなるの?」
「どんな症状なの?」
「どんな薬を飲んでるの?」
と、聞いてくることもあります。
相手は理解しようとして聞いてくれているのかもしれませんが、自分の言いたくないことをどんどん掘り下げられて、打ち明けなければいけない状況になるのは辛いですよね。
私の場合は、付き合いのある人たち全員にこの病気を分かってもらいたいと思うタイプではないので、
そういうときは、自分の病名をムリに打ち明けなくて良いと思います。
たとえば、
「慢性の病気なんだ。マイナーな病気だから知っている人も少ないし、人にはあまり言わないようにしているんだ」
「正直に言うと、病名を打ち明けるのは抵抗があってね.。。。」
といったように、明言するのを避けるようにしています。
しつこい人からはとにかく「離れる」
こちらの要望を伝えているにもかかわらず、それでも懲りずに
「私はこれがよかったから」
とか、
「あなたのためを思っている」
とか、
「早く治して結果を出せ」
とか言ってくる人からはなるべく離れましょう。
押し付けられて迷惑なのにもかかわらず更に言ってくる人は、体調を改善するという「私にとっての課題」が、「その人にとっての課題」にすり替わっていて、それを抱えているのが不安で何か言いたいだけではないかと思います。
もしくは、その人が今までやってきた「健康法」や「生き方」を認めてもらいたいという欲求(承認欲求)があるのではないかと思います。
それはもう″あなたのため″ではないですよね。
「私はわたし、あなたはあなた」
のスタンスが大切なのかなと思います。
世間と比較して自分の感情を押し殺さなくていい
信頼している人に「辛い」と打ち明けたときに、
「気にしすぎ」
とか、
「あなたより辛い病気の人はもっといる」とか言われることもあると思いますが、
それで自分を客観的に見て、「それもそうだな」とラクになれるならいいと思います。
でも、辛いことを自分の中で無かったことにする必要は全く無いと思うのです。
「動けなくて稼げなくて辛い」と思うこともありますが、
「世界にはもっと貧しい国がたくさんある」
と言われてしまうと、
究極的に辛いという状況の人じゃないと辛いと言えなくなってしまいます。
自分が辛いということは誰に言われようと辛いし、そのままでいい。
「気にしすぎだから」と、ムリに辛いという気持ちを変換しないようにしたほうがいい。
これは、マインドフルネスや瞑想を取り組む中で気づいたことです。
以上になります。
私が良かった心持ちを書いていますが、全然合わなかった場合は、「自分が変なのかな…」と思わないでくださいね。
辛い気持ちや症状を人に話して気持ちが楽になる人もいるで
少しでも参考になれば幸いです。
最後までお読みくださり、どうもありがとうございました。
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